精神科ではたらくフリーライターのブログ

閉鎖病棟の看護助手兼フリーライターが日夜カラダを張ってお届けする、メンタルヘルスのお役立ち情報です。

あなたを”うつ”から解き放つ、クロスバイクという魔法。

クロスバイクにまたがれば、”うつ”を追い抜ける。

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たろけんです。

連日、コロナうつからメンタルを守る方法についてご紹介しています。

 

今回は、私がコロナうつを克服する際に最も役に立った「クロスバイクによるサイクリング」について書きたいと思います。

 

 

うつ傾向が現れたら、なぜ「すぐに運動」が必要なのか

 

うつが厄介な点。

 それは思考や判断力などの認知機能が低下していき、まるで真空パックにでも閉じ込められたように感じることです。

 

そんな状態では、とても新しい行動を起こす気になどなりませんよね。できるだけ刺激の少ない場所でやり過ごすため、チャレンジをとことん避ける体質になっていきます。

 

そんなうつ予防、および回復に必須とされているのがご存知、「運動」です。脳機能を高めるのと筋肉を発達させるのは同様のプロセスとされているため、これは納得ですよね。

 

しかしながら。

 

多くのうつ病患者さんをお世話してきた経験から言うと、

「運動できるぐらいなら、うつなんてやってないわ!」

というのが彼らの本音なんですよ。

 

重度のうつ状態になると、高度な認知機能が必要な「運動」という選択肢は消え去ってしまう。やりたくないとかじゃなく、脳ができる状態ではなくなってしまうのです。

 

そのため、歩くのにさえ支障が出たり、すぐに転倒するなどのリスクも生じてきます。

 

ここからわかるのは、うつを放っておくといかに危険かということ。だからこそ、進行が進む前になるべく早く運動習慣を取り入れる必要性があるのです。

 

そこで今回ご紹介したいのが、うつからの回復に、なぜクロスバイクが最強なのか?です。

 

わたしが選び抜いた一台がGIANTのクロスバイク「GRAVIER DISC2021」だったため、クロスバイク最強説と共にご紹介していきたいと思います✨笑。

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 クロスバイクが”うつ”の回復に効く9つの理由

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①ソロスポーツの中では最も「メンタルの負担軽減効果」が高い

 

これまで度々ご紹介してきた『 心を壊さない生き方』(Testosteron×岡拓哉)の中で、サイクリングはソロスポーツの中で最もメンタルの負担軽減効果が高いことが紹介されています。

 負担軽減効果が最強なのは「チームスポーツ」ということですが、手軽さにかけてはかなり難アリ。それに比べ、思いついた時にいつでも取り組めるのがソロの強みです

 

②”めんどくさい”と感じるハードルが最も低い

ここはとても大切な点ですね。

 

脳科学者のロバート・マウラーによると、「習慣化につながらないのは、大脳辺縁系が新しい試みに恐怖を感じ、強力なブレーキをかけるからだ」といいます。

 

だからこそ、「よーし!絶対にやってやるぞ!!」みたいな習慣は、まず継続できないのですね(笑。 *詳細は『脳が教える!1つの習慣』をご参照ください。

 その点、スポーツ自転車ならまたがりすれば誰にでも始められます。そして、帰って来れないほど疲れてしまうこともまずありません。

 

そもそも、運動を目的に乗る必要すらないのです。

 

この最初のハードルの低さこそ、習慣化するのに最も大事なんですね。

 

③なにも考えなくていい

これまたハードルが低くていいかんじです(笑。

 

うつ状態は、とにかく思考に向いていません。まともに脳が働かないため、疲れるだけで建設的な結論が出ることはまずありません。

 

ただ、ひとりで部屋の中にいると、あれこれぐるぐると思考がめぐってしまうのも確かです。

そのループを止めるのに、サイクリングは最高なんですね。

 

目的地も決めずに、なんとなく気が向いたほうへグングン走ってみる。すると、これまで見たことがない風景が目の前に現れます。

 

景色が変われば気分が変わります。

 

この瞬間、思考のループは止まり、イキイキと五感が開かれます。回復のプロセスが始まるのです。

 

④自分の力で「開放感」が得られる

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最初に書いたとおり、うつ状態で苦しいのはなんともいえない「閉塞感」でしょう。

文字通り、自分の脳内に閉じ込められてしまう感覚です。

 

そうなると、誰もあなたの苦しみに共感することはできません。

まさに「百年の孤独」という気がしてきます。

 

そんな時に、近所のサイクリングロードを軽快に飛ばしてみる。

少し速度を落としながら周りの風景をゆっくりと眺めてみる。

 

ああ、空ってこんなに広いのか。。

雨上がりの草木って、まぶしいなぁ✨

 

そんなことをぼんやり思うだけでも、脳内の拘束から解き放たれていきます。

この、自分の力で開放感を取り戻す感覚こそ、回復への静かな自信につながっていくのです。

 

⑤手の届く「自由」に気づく

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うつに陥る原因の多くは、「なにもかもうまくいかない。。」という無力感と関係があります。

 

まるで人生から頭を小突き回されるようなみじめさ。その結果、「何をしてもムダなんだ」と思うようになり、ついには何もできなくなっていくのです。

 

これは、自分や人のダメなところばかりを脳がフォーカスしている状態です。

 

わたしが一気にうつ傾向を強めたのも、まさにこの「終わらない災厄」という感覚に襲われた時でした。

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 でも、ひとたびスポーツ自転車にまたがれば、自分次第で手に入れられる「小さな自由」が無数にあることに気づきます。

 

限界まで速度を上げてみるのもいいし、完全なるポタリングモードでもいい。

キツめの坂を選んでもいいし、ひたすら平地を進んでもいい。

目的地にむかってもいいし、無目的でもいい。

 

自分で決めたことを、自分の体を動かすことで実行できる痛快さ。

これは紛れもない”自由”なんですね。

 

わたしはうつ状態に陥ってから2日間勤務を休み、4連休を取りました。

 

その間毎日していたのが、クロスバイクに乗って近くの河原まで夕焼けを見に行くことでした。夕方家を出たら、日暮れまでの時間を気のむくままに過ごすのです。

 

中でも最高に気に入っていたのが、ちょっと遠い場所にある「スシロー」まで出かけ、寿司を数巻だけつまんでからまた川沿いをビュンビュン走る、というコースでした。

 

なんてことのない楽しみなのですが、

「あぁ〜、おれはなんて自由なんだ!!」

と、やたら感激したことをよく覚えています✨笑。

 

⑥ うつ症状には「ちょっといいクロスバイク」こそちょうどいい。

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GIANT GRAVIER DISC 2021モデル

すみません、ここまできてやっとクロスバイクである理由が出てきました(笑。


ロードバイクは、機能もお値段も完全なる「本気モード」ですよね。

そもそもがレースを前提にした乗り物のため、ハードルの低さとは無縁の乗り物です。

 

マウンテンバイクもフィールドこそ違えど同様。ゴリゴリのタイヤに高性能サスペンション、山道でのレース仕様のため、完全なる「非日常モード」です。

 

そこにくると、クロスバイクは機能も値段も両者のいいとこ取り。近所のコンビニから、その気になれば数十キロ先まで、快適に移動できる十分な性能があります。

 

そして一番大事な点は、ちょっといいクロスバイクは、人の感情や感覚にクイックに反応できるという点。

 

軽い力で微調整の効くディスクブレーキや、スムーズで幅広い変速機、取り回しやすい車体重量などが価値を持つのは「人馬一体」の感覚を得るためです。

 

そうした点でわたしが最もオススメしたいのが先日も記事に上げた「GIANT GRAVIER DISC(ジャイアント グラビエディスク)2021」。

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大げさに言うなら、ちょっといいクロスバイクは感情に寄り添ってくれる乗り物だと思います。 だからこそ、乗った後はあんなにも気分が爽快になるんですね。

 

⑦ファッションがスポーティになる

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うつの時は部屋着のままダラダラと過ごしてしまいがちです。

すると、他人の目を気にしなくてよくなるため、全てが億劫になっていきます。

 

それが「今日はクロスバイクで出かけよう」とだけ決めておけば、自然とスポーティなファッションを選ぶことになりますよね。

 

ヘアスタイルを整えるのがめんどうなら、キャップをかぶればいいのです。

無精髭を剃りたくないなら、マスクをすればいい。

 

脳は慣性で動いているため、軽快なファッションをしている自分を見れば、「軽快な行動を取ろう」という方向へ変わっていきます。

 

⑧アウトドアとの相性が抜群にいい

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わたし自身がそうだったのですが、「せっかく外に出てきたのだから、ついでにできることはないかな?」と自然に考えるようになります。

 

たとえば川沿いを走っていると「今度はあそこでソロBBQでもしてみようか」とか、「この場所は焚き火をしてもいいか調べてみよう」といった具合に外遊びの発想が広がっていくんですね。

 

そうなればしめたもの。

 

クロスバイクは太陽と緑に囲まれた自然へと、あなたを誘い出してくれることでしょう。

わたしもすっかりアウトドアブームに乗っかっています(笑。

 

⑨クロスバイクは拡張性が高い

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 ちょっといいスポーツ自転車に軽量バッグシステムを搭載して、旅に出る。

このスタイルのことを「バイクパッキング」と呼びます。

 

わたしはクロスバイク選びの最中(この時はコロナクラスター真っ最中でしたw)に下記の2冊に出会って衝撃を受けました。

 これまでは速く遠くへひたすら走り続けることを目的としていたスポーツ自転車に、「軽快な旅」という新たな魅力を付け加えたのが「バイクパッキング」だったからです。

 

「クロスバイクに乗ってスマートに旅ができるのか。あぁ、いいなあ。。」

そこから自転車キャンプ妄想が始まり、マインドマップが動き出しました。

 

なにしろ、わたしがバックパッカーをしていた15年ほど前は、自転車での旅はなんだか汗臭くてシンドそう、という認識しかなかったからです。

 

できるだけ軽量コンパクトな「ウルトラライト」装備で自転車旅をする。

太いタイヤのクロスバイクなら、山キャンでも川キャンでも湖畔キャンでもいい。

 

それぞれの必要な装備はこれこれで、そうなるとこんな組み合わせも面白いな。。

そんな風に一旦好奇心に火がつけば、イヤなことはいつの間にか忘れているものです。

 

これぞまさに、思考の囚われから自由になる「Occupation therapy(作業療法)」といえるでしょう。

 

 クロスバイクの拡張性の高さは、思考の選択肢まで広げてくれるのです✨

 

 

さてさて、今回もだいぶ長くなってしまいました。。(笑。

ですが、いずれの内容もわたし自身の経験に裏打ちされているため、ご参考になる方もいらっしゃると思います。

 

この文章があなたのメンタルヘルスに少しでもお役に立てば幸いです。

 

それではまた。

たろけんでした😊