精神科ではたらくフリーライターのブログ

閉鎖病棟の看護助手兼フリーライターが日夜カラダを張ってお届けする、メンタルヘルスのお役立ち情報です。

「体内で酵素としてはたらく」はウソ?!酵素ドリンクのギモンを解明する。

ファスティングといえば「酵素ドリンク」なのはなぜ?

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たろけんです。

ここ最近、自身の「3日間ファスティング体験談」をお送りしています。

 

ファスティングダイエットを試そうかどうか悩んでいる方の悩みどころの一つが、「酵素ドリンク」の存在ではないでしょうか??

 

わたしもファスティングを始めることになって初めて、体内における酵素のはたらきとその重要性について知ったクチ。

 

ただ、なぜファスティングといえば酵素ドリンクなのか。それを飲むことでどれほどの効果があるのかを論理的に書いたサイトがほとんどないのが現状です。

 

そして、ファスティング専用の酵素ドリンクは、なんと言っても価格が高い!

 

比較するための「おすすめ酵素ドリンクのランキングサイト」などもありますが、ランキングの前に、そもそもホントに必要なの?ホントに効いてるの?と考えるのは当然だと思います。

 

そこで今回は、酵素ドリンクの素朴なギモンについて書いてみたいと思います。

 

 

かくして「酵素ドリンク」と「ファスティング」は結び付けられた。

まずは基礎知識のおさらいになりますが、「酵素」はタンパク質でできており、私たちの生命維持活動になくてはならない働きをしています。食物の分解吸収や代謝活動、免疫反応などなど。

 

ひとつの作用につき、ひとつの酵素だけが関わるため、カンタンに言うなら体の機能に関わる数だけ酵素の種類が存在します。その数、なんと数千種類にものぼるとか。

 

人間にとって酵素が必要不可欠とされるのは、このためですね。そして、機能で大きく2分した呼び名をそれぞれ「消化酵素」と「代謝酵素」としています。

 

ご存知、デンプンや炭水化物を分解する酵素が前者であり、新陳代謝や免疫力に関わるのが後者というわけです。

そして、一番大事なポイントは、これらの酵素は「あなたの体内」でつくられたものを指すという点。体外でつくられたものは、上記のはたらきをしません。

 

さて。わたしがファスティング前に「ん???」とつまずいたのがまさにココ。

 

酵素ドリンクを飲むことで、体内で不足した酵素を補いましょう、と説明を受けていたのですが。。

これでは、どんな高額な酵素ドリンクを飲もうとも、決して起こり得ない現象となってしまいます。それでは以下に、いつの間にか勘違いが起きているカラクリを示しますね。

 

  1. 酵素は人間の活動にとって欠かせないはたらきをする→ふむふむ。
  2. 年齢とともに酵素の数は減少し、また機能も失活していく→ふむふむ。
  3. 老化や免疫力低下は、酵素不足が原因だった→ふむふむ。
  4. 不足した酵素を食品から取り入れるため、酵素ドリンクを飲もう!!!→ふむふむ。。んんん???

 

一見すると、このロジックの流れはまことしやかに聞こえますよね?

ただ1〜3の内容は、上述のとおり「体内で」つくられた酵素だけが当てはまる内容なのです。

そうなると、4の”食品から酵素を取り入れる”という考え方がいかに的外れなのかが浮き彫りになるはずです。

 

酵素ドリンクの酵素は失活しているし、体内ではたらきもしない?!

これって、一本一万円を超える高額な酵素ドリンクを2本購入してしまった私には、結構ショッキングな内容でした・・(笑。

 

ただ、酵素ドリンクを試してみたいと思ったのは、先日の記事のとおり「水しか飲まない断食」がいかに体に負担をかけるかを身をもって経験したからでした。

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  • 頭がぼんやりとして、ひたすら眠い低血糖症状
  • 筋肉まで分解されたため、やせ過ぎたまま体重がもどらなかったこと

 

この2点の弱点を克服できるメソッドなら、試す価値がある!と感じたからですね。

 

さて。体内でつくられた酵素だけが意味を持つなら、ここからは蛇足なのですが。

 

たとえ活性状態の酵素が「元のドリンク」内に存在したとしても、完膚なきまでに無意味なのではないか?という根拠が以下の点です。。

 

酵素はタンパク質で出来ているため、胃で消化されアミノ酸として体内に吸収される。

 

あ。。。そりゃそっか!!の一言です(笑。

 

 

それでも必要な「ファスティング専用ドリンク」

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一番のウリが”活性酵素”だった「酵素ドリンク」のはずですが、ボトルからみなぎる高級オーラに圧倒されるだけで、実はなんの意味もないトホホなドリンクなのでしょうか?

 

わたしは、そこまで否定するつもりはありません。

 

私が飲んだのは3年の歳月をかけ、多種多様な野菜やフルーツを発酵させた「植物性乳酸菌」が含まれているとのことですが、これはたしかに腸内細菌のバランスを整える効果があるはず。

また、清涼飲料水のように「果糖ブドウ糖液糖」を添加する製法でもないため、急激に血糖値を上げ、その後で低血糖症状を起こすようなこともないはず。

 

つまり、「腸活」と「低血糖対策」という意味合いでは間違っていないのです。

 

ただし。「貴重な酵素だから」という理由で大枚をはたくのは、我ながら愚かといえば愚かな話。。ww

 

「腸内細菌を増やす」+「低血糖を避ける」ドリンクを、お金をかけずに自作することなど、さほど難しいことではないでしょう。

 

たとえば、乳酸菌や酪農菌などが入った「プロバイオティクス錠剤」と「食物繊維イヌリン」、それに果汁100%のコールドプレスジュースを飲めば、条件は十分に満たしたといえるでしょう。

 

ファスティングの醍醐味は「代謝酵素」を活性化させること。

 

それでは、いま一度基本に立ち返ってみましょう。

 

ファスティングがカラダにいい根拠。それは、体内の「代謝酵素」を活性化させることにあります。

その方法は、食事を摂らないことで「消化酵素」の使用を控えること。それにより、思う存分余力を「代謝」へと使用することができます。

 

これによりカラダの新陳代謝が活発化する。さらには免疫力の向上も図れるのです。

 

なお、酵素が十分に働くためには「補酵素」といわれる存在も大切です。

これは、酵素単体ではなくタッグを組むことで機能するタイプの酵素があるためです。

 

そのため、以下のビタミン群が不足しないよう心がけることも意識したいものです。

 

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東海大学「生物化学研究室」の資料より。

 

まとめ

それでは、これまでの流れを以下にまとめてみたいと思います。

 

  • ファスティングの醍醐味は、不食によって「消化酵素」の活性化を促すこと。
  • 酵素ドリンクを飲んでも、そのまま体内で機能しない。
  • ファスティング中の専用ドリンクは必要。腸内の善玉菌を活性化させ、低血糖症状を避けるものであればそれで良し。
  • 補酵素をつくるビタミンB群およびナイアシンの摂取も忘れずに。

 

わたくしも今後、自分で「一日ファスティング」や「週末ファスティング」を行って独自のドリンクレシピを試して効果をお伝えできればと目論んでいます。やはり最後は机上の理論ではなく、実践ですからね!

 

それでは今日はこの辺で。

たろけんでした😊