精神科ではたらくフリーライターのブログ

閉鎖病棟の看護助手兼フリーライターが日夜カラダを張ってお届けする、メンタルヘルスのお役立ち情報です。

『孤独のグルメ』こそ、理想的なストレス解消法だった?!〜コロナうつ回復編〜

”引き出しの多さ”こそ、メンタルヘルスの鍵となる。

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”正しい”ストレス解消法を、できるだけたくさん持っておきたい。

 

たろけんです。

 前回の記事では、人間の脳にとって「新しすぎる快楽」をストレス解消目的で使うと、かえってメンタルを蝕んでしまうことをご紹介しました。

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だからこそ、まずは”間違った”ストレス解消法に気づいて一旦距離を置く。

それこそが「回復への道のり」の第一歩となるのですね。

 

そのことをしっかりと頭に置いた上で、今回は ”正しい” ストレス解消法をできるだけたくさん身につけておくべき理由をお伝えしたいと思います。

 

  

”正しい”ストレス解消法とは

 

”間違った”ストレス解消法の代表こそ、ハマったら抜け出せない「超正常刺激」を伴う行動でした。

それでは、”正しい”ストレス解消法の判断基準とはなにかといえば、それは脳にとって”古なじみの快楽”かどうかになります。

 

1万年前の人類の脳も同様に感じたであろう快楽。それはやはり、人工物に頼ることのない自然を通じた快楽であることがわかります。

 

おいしいもので空腹を満たす快楽、日当たりのいい場所でくつろぐ快楽など、五感をフルに使って自然を味わうことが王道のストレス解消法であることは疑いありません。

 

たとえば、露天風呂に浸かった後の美味しいランチ。これはまさに古代人も同じ快楽を感じる、鉄板の組み合わせなわけです。

 

メンタルの維持は”投資”の考え方と同じ?!

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さて、それでは ”間違った”ストレス解消法は一発でメンタルを追い詰める力を持っているのに、なぜ”正しい”ストレス解消法は、複数身につけておくべきなのでしょう?

 

その考え方は、「投資」の際のリスクヘッジの考え方にとても近いものがあります。

 

投資の有名な格言の一つに ”卵はひとつのカゴに盛るな”というものがあります。

これは資金をひとつの投資対象に絞った場合、うまくいかなかった時に壊滅的なダメージを受けてしまうため。

 

それでは、これをやってしまうとメンタルはどんな事態に陥るのでしょう?

ここでは私の知人たちのケースを例に見ていきたいと思います。

 

 「仕事が気晴らし」タイプは、仕事がうまくいかないと追い詰められる。

わたしの職場の管理職の女性がこのタイプです。とても快活で、男顔負けの体力にも恵まれた女性なのですが、「仕事こそが唯一の気晴らし」という価値観を持っています。

 

この方が日夜を問わず猛烈に働いたおかげで、コロナクラスターの戦場整理から終息まで、非常にスムーズにいきました。その上、本人は普段よりずっと元気そうですらありました。 

 

まるで昭和のモーレツ社員ですが、その反面”休みが取れない”体質でもあるらしく、家でもダラダラすることが出来ないのだいいます。

 

この方は”コロナ終息”という大目標の完遂後、とても疲労感をにじませるようになりました。

 

適度な休息を取らなかったことに加え、仕事の内容がスタッフ間の調整という根気を要するものに変わったことなどが原因です。

 

気晴らし=仕事になってしまうと、仕事が行き詰まった時にメンタルも追い詰められてしまうのです。

 

”唯一の気晴らし”に頼るタイプは、封じられるとジリ貧に。

これはまさに”大好きな趣味”があるタイプに見られる特徴です。たとえば、サッカー観戦や野球観戦などがあまりに好きすぎて、最大のストレス解消法になっている場合。

 

それが自分の理想的な形で進んでいるうちはいいのですが(ファンのチームや選手が活躍しているなど)、期待はずれな結果だった場合、それがそのままストレスの源になります。

 

また、コロナ禍のようなケースで試合観戦自体ができなくなった場合、大いにメンタルが追い詰められることになってしまいます。

 

わたしの”スパ通い”なども、封じられた時はまるでメンタルが窒息するような感覚がありました。。ですが、そこまで頼り切っては趣味と心中する結果になってしまいます。

 

メンタルの柔軟性が高いのは、マルチな”趣味人”タイプだった。

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わたしの職場にはもうひとり、とてもマルチな趣味人がいます。

 

その方は、とにかくあらゆる情報を楽しげにアップデートしている60代の男性看護師で、話題が豊富でいつもゆったりとしています。

 

この方の趣味に向き合う姿勢がまた素晴らしいのです。まさに複数のカゴに卵を盛り分けることでメンタルを維持しているイメージ。

 

たとえば、ドローンが話題になったらいち早く入手して遊んでみる。けれど、まもなく許可が必要になって飛ばせなくなったとなれば、次のたのしい遊びに素早く移っていくのです。

 

できなくなったことへの不満や文句は一切言わず、「次はこれがおもしろくてさ。。」みたいな調子で、さまざまな興味のストックにチャレンジしていくんですね。

 

シャインマスカットを庭に直植えしてみた、とか、オーディオでNASネットワークを構築してみた、とか。自家用車を車内泊仕様に改造してみた、などなど。

 

「とりあえずやってみたよ、なんか面白そうだから。」

 

そんなYouTuberみたいなノリながら、他者の評価は気にしない。その柔軟性たるや、とても60代とは思えません。。

 

この方も管理者の一人なのですが、やはり仕事が出来るだけでなく「コントロールしてる」感がハンパないですね。だからこそ、オン・オフ共に常にゆとりがあるのです。

 

「孤独のグルメ」こそが、”理想的”なストレス解消法?!

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わたしは以前、メンタルの維持は「総力戦」だと考えていましたが、実際は”戦い”などではありませんでした。

 

ちょっとつまみ食いしては、次の皿を味見してみる。そんな気楽でたのしい「自己エンタメ化」こそが日々のメンタリティを底上げしていく。そんなイメージです。

 

だからこそ、ドップリハマって抜け出せないものではなく、いつでも誰にでも可能なことを独自の視点で楽しむことが”理想的”なストレス解消法となりうるわけです。

 

そうやって考えると、ドラマ『孤独のグルメ』があれほどヒットした理由もなんとなくわかる気がしますよね。。主人公の「孤独」で「自由な」行動こそ、メンタルケアの正しいあり方だったわけですから(笑。

 

お目当てだったものにありつけなくても、主人公は決して怒ったりふてくされたりしません。最後に必ず「うん、今のおれにはこれですよ!」というゴキゲンな地点を探し出す。

 

そんな余裕のある態度と趣味で、メンタルを柔軟に守りたいものですね。

 

次回からは「コロナうつ」回復期にわたしが行った、具体的なストレス解消法の数々をご紹介していきたいと思います。

 

それではまた、たろけんでした😊