ブッダから2,500年かけて受け継がれた、瞑想のエッセンス
アップルやGoogleの採用が「マインドフルネス」をメジャーに。
15年前からマインドフルネス瞑想に取り組んでいる、たろけんです😊
「マインドフルネス」って言葉、今ではあちこちで聞かれるようになりましたよね?
「いま、ここ」に集中する力を養う瞑想法 であるマインドフルネス瞑想は、メンタルの様々な不調の緩和が期待されている新メソッドです。
筆者がマインドフルネス瞑想の元となった「ヴィパッサナー瞑想」に取り組んでいた2006年当時、日本ではほとんどその存在を知る人はいませんでした。
急速に認知されるようになったのは、やはり「アップル」や「Google」といった世界の超一流企業内において、マインドフルネス瞑想が取り入れられている事実が明らかになったあたりでしょう。
「あのアップルやGoogleが正式に採用したぐらいだから、なんだかスゴいものにちがいない。」と。
こういう流れって、とてもいいなぁ。。✨と筆者は思います。
文化の潮目を変えるのはやはり、時代を切り拓くイノベーターたちですからね。
マインドフルネス瞑想の元ネタ、「ヴィパッサナー瞑想」とは
マインドフルネス瞑想の創始者は、米国マサチューセッツ大学のジョン・カバットジン教授です。
カバットジン教授は、元々ヨガや禅の実践者でした。先述したヴィパッサナー瞑想を実践する機会を得たことで、その効果に確信を持ったといわれています。
その後、カバットジン教授が仏教の叡智と西洋科学を融合させた「マインドフルネス ストレス解消法」を提唱。
医療現場における患者のストレスや痛みの緩和に関する数多くのエビデンスを集めたことで、世界から脚光を浴びることになったのです。
そもそも、カバットジン教授が参加した「ヴィパッサナー瞑想」のメソッドは、”瞑想の王”とでも呼ぶべき由緒正しいもの。
なにしろ、あのブッダが今から2,500年前に取り組み、菩提樹の下で悟りを開いた方法といわれているので、その効果は折り紙付きなんですね✨笑
ところが、その後ヴィパッサナー瞑想は本国インドではすっかり失われ、長い時を経てひとりのインド系ミャンマー人 S.N.ゴエンカ氏の登場により世界的な復活を遂げます。
それが筆者もミャンマーと京都の道場で実践した、10日間のヴィパッサナー瞑想プログラムです。
仏教色を払拭した「マインドフルネス瞑想」の効果
カバットジン教授が瞑想の普及に人生を捧げる決意をしたように、筆者も2度のプログラムの参加によって人生最大の衝撃 を受けたひとりです。
ミャンマー中部の街、マンダレー郊外の森に囲まれた道場で送った、一日11時間×10日間の瞑想の日々。
40度を超える気温の中、一時間おきに水をかぶって続行するという超過酷な毎日でしたが、生涯忘れられない浄化体験をすることができました。
それまで30年近い人生で溜め込んできた「思考の汚物」のようなものがドッと洗い流され、たとえようもないほどスッキリして娑婆へと帰ってきたのでした✨
とはいえ。
普通の勤め人が10日間も道場に寝泊まりして、一日に11時間も瞑想に費やすわけにはいきませんよね?笑。それはあまりに非日常すぎるし「宗教的洗脳」が怖いというのがホンネでしょう。
わたしも脱サラして世界放浪中だったこと、個人的に原始仏教に興味を持っていたので出来たわけですが、実はそこまでしなくても瞑想の恩恵は得られます。
それが、ヴィパッサナー瞑想から仏教色を取り払った「マインドフルネス瞑想」というわけです。
エビデンス(科学的根拠)があるとされているマインドフルネス瞑想の効果は、以下の通り。
- ストレスの軽減
- 病気やケガによる痛みの軽減
- 高血圧の緩和
- 慢性的な頭痛の緩和
こうして文字にすると「ふーん、そうなんだ。」という感じですが、それは万人が理解できる「科学的な範囲」で言えることに限られるため。
そこで、筆者が15年かけて実感しているマインドフルネス瞑想の効果を以下に挙げてみます。
- 「心の痛み」を和らげてくれる
- 「深い安心感」をもたらしてくれる
- 「生きづらい感覚」を溶かしてくれる
- 「心と体のつながり」をリアルに感じられる
- 「やっかいな悪癖」と距離を置いてつきあえる
- ダメな時でも「大崩れ」を防いでくれる
- いざという時の「心のよりどころ」になる
- 人生をより大きな視点で理解できるようになる
うーん、その気になれば、まだまだディープなものが出てきますよ?笑
一時は忙しさを理由にやめていた時期もありますが、この一年、「最優先課題」であることに気づいてからはほぼ毎日取り組んでいます。
数値的データにあらわれる変化は、いつだって内面の変化を伴うんですね😊
依存症の”突き上げる衝動”を緩和する効果も
上の項目に「やっかいな悪癖と距離を置いてつきあえる」と書きましたが、マインドフルネスは精神科での治療にも積極的に活用されるようになっています。
その最もわかりやすい例が「依存症治療」でしょう。
依存症は、心と体を切り離して考えることのできない、難易度の高い病気。入院すればほぼ治療可能な他科の病気とくらべ、「入院しても治らない」イメージも根強く残っています。
それは、「心の治療」がとても難しいものだからですね。
治療者>患者
という力関係で成り立っている通常の治療では、対応しきれないのです。
依存症の患者さんは皆、突き上げる衝動 とでも呼ぶべき感覚に苦しんでいます。
なぜそれが起きるのか、どんな体験と結びついているのか、治療者はもちろん本人にさえわかりません。
そして、マインドフルネス瞑想が優れているのは、この”原因不明の衝動”にアプローチできる点にあります。
呼吸や体の一部に意識を集中しつづけることで、どんな思考や感覚もかならずいつかは消えていくこと を体感的に理解できるようになった時。
衝動への恐れや、不安のコントロールが除々にできるようになるのです。
まずは最もカンタンな方法をご紹介
これは、わたしが毎朝10分間ルーティンにしているやり方です。
- クッションなどに座り、目をつぶって背筋を伸ばす。
- 鼻から息を吸う時は「吸っている、吸っている。。」と頭の中で繰り返す
- 鼻から息を吐く時は「吐いている、吐いている。。」と同様に繰り返す
- 頭の中に浮かんだ考えやイメージに流されたら、また2へと戻る
カンタンでしょう?
大事なのは「4」の項目です。
やってみればすぐにわかりますが、開始してすぐにあなたは全然関係ないことを考えているはず笑。
これが、いつもわたしたちの頭の中で起きていることです。
「あ、いま全然関係ないこと考えてた!」
そう気づけたなら自分をほめてあげてください。そして「吸っている、吸っている。。」に再び戻ることで確実に成果が出始めます。
例えるなら、これは筋トレとまったく同じ作業です。
あちらこちらをさまよう頭の中の思考と、ゆるみきった筋肉は同じことなのです。
だからこそ、負荷をかけて筋力を少しずつ鍛えるようにして、集中力を高めていく。
逆をいえば、注意力が散漫な人ほど成果がでやすいのです。
とはいえ、まったく経験のない方は目をつぶって1分座るのも苦痛でしょう。
そんなわけで、まずは2分ぐらいから初めてみてくださいね😊
いかがでしたか?
今回はマインドフルネスのさわりについて書いてみました。
今後はさまざまな角度から詳細についてご紹介できればと考えています。
それではまた。
たろけんでした!