雑誌の原稿料は、Webライティングの「10倍」?!
この記事が役に立つ方
- 現在、サラリーマンをしながら副業ライターを考えている
- 自分なりの専門性がある(or 持ちたいと思っている)
- 「稼げるライティング」の条件が知りたい
こんな方の疑問に応えていきます。
ライター歴10年のたろけんです😊
今回はサラリーマンの副業として「専門誌のライター」を選ぶメリットと、デメリットについてご紹介していきたいと思います。
通常、クラウドソーシングなどで依頼を請けるWebライターの場合、好条件の単価で一文字1円といわれています。
それが紙媒体の専門誌の場合、通常で一文字8円、依頼の内容によっては10円にもなります。これは垂涎の超高単価といえるのではないでしょうか?
そこで、病院勤務のかたわら兼業ライターとして働いてきた筆者としては「オススメの副業!」と言いたいところなのですが。。
今回のコロナ禍で大きな落とし穴も見えました。
そんなわけで今回は、副業に専門誌のライターを選ぶメリットデメリットについてお伝えしていきたいと思います!
Webライターの文字単価が激安な理由
「ランサーズ」などのクラウドソーシングで仕事の依頼を請けている方からしたら、一文字10円は驚愕の高単価に見えることでしょう。
逆を言うなら、ライターの仕事というものはそれほど値崩れが激しい分野ともいえるのです。
在宅ワークの代表格として、企業や個人サイトに寄稿する「Webライティング」が有名になるにつれ、一文字1円をはるかに下回るようなゴミ案件も珍しくなくなりました。
カンタンに言うなら、学生や主婦などがドッと参入して過当競争になったため、発注者側から安く見積もられるようになったわけですね。
専門誌ライターはなぜ原稿料が高い?
それではなぜ、雑誌の文字単価は高いのでしょう?
それは、紙媒体の雑誌は文字単価ではなく「ページ単価」で原稿料が発生しているから。
雑誌一冊をつくるための全体の予算から、1ページあたりにかけられる予算が割り出されているためですね。
わたしの場合、見開き2ページで2,400字の文字数が収まる原稿なら、原稿料は20,000〜24,000円程度。
ただこれは、出版社の台所事情にも大いに左右されるものです。
文字単価が10円以上に達する場合は、企業タイアップ広告の仕事が多いですね。
特殊なケースではありますが、4時間ものの企業セミナーレポートを書いた時は、文字数が1,200字程度にも関わらず、4万円の原稿料だったこともありました。
これが大手企業とのタイアップ広告は原稿料も高い、という典型例ですね😊
「専門性」はお金に変えられる
Webライティングの単価が安い理由でもあるのですが、量産型の記事はやはり「誰にでも書ける」と思われています。
つまり、専門性が低いわけですね。
反対に、情報の蓄積が必要だったり、知識の咀嚼力が必要な場合、依頼できるライターがグッと絞られます。
あなたが現在、すでに何らかの高い専門性を持っているのであれば、そこに高単価案件を獲得できるカギがあるということになります✨
編集者は常に書き手を探している
現在、わたしはマーケティングの専門誌と嘱託契約をしているわけですが、それ以前はフリーライターとは名ばかりで自分の作品をコツコツと書いていました。
その後、生活費を稼ぐためにライターとして出版社に売り込みをかけたわけですが、その時にわかったのは、出版社の編集者は常に良い書き手を探している、ということ。
つまり、あなたがなんらかの専門性を持っていることをアピールできれば、書き手として稼げる可能性はグッと高まるわけです。
少なくとも、それまで「紀行小説」なんていうマニアックなものを書いていたわたしより、専門性の高いスキルを持った方は多いハズです笑
嘱託契約をすることで、紹介が紹介を呼ぶ
雑誌社と嘱託契約を結ぶ利点は、担当編集者から口コミで仕事の依頼が広がる点。
私の場合、最初はたったひとりの顔見知りの編集者からお試しで仕事をもらったのですが、その後、別の編集者からメールでポンポン仕事の依頼が来るようになりました。
そのため、6人ぐらいる担当編集者のうち、ほとんどの方の顔を見たことがありませんw
だから、たった一人の編集者に実力を認められれば、その後も継続的に仕事はあるということですね。
ライティング力と専門性はどちらが重要か?
これは極論、どちらに偏りすぎても歓迎されません笑。
なぜなら、専門誌といえども初学者から専門家まで広く読まれるのが雑誌の文章だからですね。
わたしはマーケティングには全くの門外漢だったため当初は戸惑ったものの、結局は素人でも理解できる文章を書く力が役に立った気がしています。
そういう意味では、自分の専門外の知識にも柔軟に対応できると、さらなる強みになるでしょう。
「専門誌のライター」に必要なスキル
①テープ起こし
これはどの雑誌ライターでも必要なスキルですが、編集者がインタビューしたり取材した音声データをパソコンで文字に起こさなければなりません。
現在、自動で文字起こしをするツールも登場しつつありますが、まだまだ安心して任せられるレベルには至っていません。
完成原稿を見るとめちゃくちゃな内容になっていることも多く、それを整備するのに手間をかけるのは本末転倒なんですねw
一方、ちゃんとテープ起こしに向き合うと、取材の要点を見抜く力が鍛えられます。
「この発言は全カットでOKだな」とか、「ここが核になる発言だな」とわかれば、大幅に時間が短縮できるんですね。筆者は現在、音声データの再生速度も2倍モードで聞いています笑。
地味な作業ながら、ここさえスキルアップすれば原稿作成は格段にラクになるのです✨
②文章構成力
記事の目的によって、伝えたいことは変わります。そのため、必要な情報を必要な場所に置く構成力が必要になります。
ただ、これも経験を積むと自分なりのテンプレートが出来てくるんですね。マーケティングの事例紹介の記事などは、以下のような流れが一般的です。
- 業界の動向
- 課題点
- ソリューション
- 事例紹介と成果
- 今後の展望
インタビュー中の発言がこの流れとは違うことも多々あるため、プリントアウトした文字起こしに赤字入れをしながらグルーピングすることが多いですね。
発言内容にしても、似たような表現で優れたものがあれば時系列を変えて引用することも。ここはちょっとパズルみたいな作業になるため、腕の見せどころです✨
③一回読んだだけで理解できる工夫
実は、ココが一番重要なのではないかと思います。一度読んで「んんん?」てなる文章、読んだことありませんか?
これが専門的な知識をあつかう場合、より顕著になるんですね。
「まぁ難しい内容だから、わからなくても仕方ないか。。」
読者にそう思わせたら、その記事は失敗です。どんな小難しい内容でも、紙芝居を読んでいるように頭に入る文章を書いていきます。
つまりは、読者目線の文章ですね。これって実際には、なかなかむずかしいんですけど笑。
【注意!】ビジネスモデル次第では、依頼急減の可能性もアリ。
さて。
次に専門誌ライターのデメリットをご紹介しますと、現在わたくし、開店休業状態ですw
ご存知、コロナのせいで依頼が激減しているのですね。
というわけで、依頼が急減した理由と今後気をつけるべき点をご説明したいと思います。
教育・セミナー系は今後もキビシい。
筆者の出版社がまさにコレです笑。
大規模なビジネスセミナーを開催し、それを雑誌やWebで記事化するのが主なビジネスモデルであったため、コロナ騒動で依頼が急減する原因となりました。
言うまでもなく、緊急事態宣言中に売上が激減した業界は、第二波、三波の到来時に、やはり危ないでしょう。
マーケティングというジャンル自体が衰退することはありませんが、出版社としてのビジネスモデルは大幅な変更を余儀なくされると思います。
「依頼主に依存しない」ビジネスモデルの構築が必須!
自分に言い聞かせるようで、大変恐縮なのですが。。笑
今後、あらゆる業界でビジネスモデルの大変革が起こっていくことでしょう。
老舗のカメラ専門誌も唐突に休刊したように、クライアントからの広告収入がなければ雑誌の存続はキビシイのが現実です。
また、Webライターも同様の理由で更に文字単価が下がっていく可能性があります。
そうなると、依頼主に記事を提供するスタイルは、どの道ジリ貧になっていくのではないでしょうか?
そんなわけで、専門性をお持ちの方はまさに個人の「オウンドメディア」で勝負する。そんな時代になったのだと思います。
筆者も遅ればせながら、ブログやSNSを活用した道を模索し始めているところです。
限られたパイを皆で奪い合うのではなく、それぞれの知識と専門性をお金に替えていく。
そんな情報をご提供できるように体制を整えていくつもりです。
いかがでしたか?
実際、これまで安泰だったやり方を変えるのはとても勇気がいるものです。
こんな時こそ、お互いの知恵を出し合って大切なものを守りたいものですね😊
それでは今日はこの辺で。
たろけんでした!